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2008/06/05

select#19 Best of SOULQUARIANS

とういうわけで今回のセレクト合戦は「ベスト・オブ・ソウルクウエリアンズ」。
「ベスト・オブ・~」というのがお題だったわけですが、レーベル、作詞家、バンド・・・といろいろ考えた結果、これになりました。
ソウルクウエリアンズとはエリカ・バドゥ、ディアンジェロ、クエストラヴ(ドラマー、exザ・ルーツ)、Jディラ(トラック・メイカー)、ジェイムス・ポイザー(キーボード奏者)などによるプロデュース・チーム。NYのエレクトリック・レディ・スタジオを根城にさまざまな傑作曲、傑作アルバムを生み出してきました。・・・と過去形なのは既にチームは自然消滅しているらしいことと、重要なメンバーであるJディラが一昨年に故人となってしまったことによります(涙)。
ぼくはとにかくディアンジェロの『Voodoo』というアルバムが好きで、オールタイムトップ10に必ず入れるだろうくらいに愛してやまないのですが、そのアルバムを支えていたのも、もちろんこのソウルクウエリアンズ。
彼らのサウンドにはマイルス、ビリー・ホリディ、ジミヘン、スライ、プリンス・・・などの影が見え隠れし、また良質なポピュラー・ミュージックである部分と実験心あふれるクリエイティビティとがバランスよく同居していて、なんつーか、聴いてて楽しいのです。
ポップスと実験のバランスという点ではカンタベリー勢なんかも髣髴とさせますかね。
過去の偉大な黒人音楽の伝統を受け継ぎながらも、現代のリアルなストリート・ミュージック・フォームとしてのヒップホップ、R&Bをサウンド・メイクしたソウルクウエリアンズはブラック・ミュージックの理想的で幸福な一形態と言えるんじゃないかなあ、と思います。

【参考リンク】⇒ The Soulquarians
【参考書籍】⇒ 『bmr 08年5月号』 エリカ・バドゥの新譜発売に伴うかなり濃い座談会が載ってます。

Soul001
■01.Green Eyes Erykah Badu from:『Mama's Gun』
オールド・ファッションなジャズ小唄かと思いきや、メドレー形式のように次々とメロディー、演奏が変化していくという不思議な曲。
■02.You Got Me The Roots feat. Erykah Badu from:『Things Fall Apart』
エリカ・バドゥが前曲とはうって変わったパワフルな歌を聞かせる、ザ・ルーツの代表曲。ご存知の方は当然ご存知でしょうが、このザ・ルーツはバンド・スタイルでライヴでは生演奏もするヒップホップ界では珍しいグループ。ドラマーのクエストラヴは、このセレクトの中の他の曲でも演奏しています。
■03.Time Travelin' (A Tribute To Fela) Common feat. Vinia Mojica, Roy Hargrove, and Femi Kuti from:『Like Water For Chocolate』
サブタイトルを見れば一目瞭然。フェラ・クティのアフロ・ファンクの影響下にある曲です。
■04.Water No Get Enemy D'Angelo, Femi Kuti, +Macy Gray feat.Roy Hargrove, Nile Rodgers, The Soultronics+Positive Forse from:『Red Hot + Riot』
さらにフェラ・クティ・トリビュート・アルバムからカバー曲も。月並みでしょうが、やっぱりマイルス『オン・ザ・コーナー』を思い出します(^^;
■05.Spanish Joint D'Angelo from:『Voodoo』
今セレクトのハイライト、本命曲。20世紀の黒人音楽~ブルース、ジャズ、ソウル、ファンクの各要素に、ロック・テイストもまぶして煮込んだごった煮サウンドなのに、サラリと洗練された後味が舌に残る至高の名曲。1999年の発売以来、なんど聴いても飽きさせません。とはいえ、だからって10年もネクスト・アルバムを待たせんなよ、ディアンジェロ(>_<)
■06.Sometimes Bilal from:『1st Born Second』
そのディアンジェロの線をちょっと細くしたような個性を持つ、同じタイプの男性シンガー。良い意味でジャジーなサウンド。
■07.Dynamite The Roots from:『Things Fall Apart』
上記のように夭折の天才トラック・メーカー、Jディラとザ・ルーツのコラボ作。燃える男のファンク・トラック。
■08.So Far To Go J Dilla feat. Common & D' Angelo from:『The Shining』
芸の幅の広さもJディラの持ち味。こちらはなんともアブストラクトかつ心地良いドリーミー・トラック。
■09.Tell Me Slum Village feat. D' Angelo from:『Fantastic, Vol. 2』
割とオーソドックスなジャジー・ヒップホップ。だからこそ、なのか、ここでもディアンジェロがキラリと光るいい仕事してます。
■10.Say It (Instrumental) J Dilla from:『Jay Love Japan』
ちょいと一息。小洒落たサンプリング曲で一服してください!?
■11.The Light (Remix) Common feat. Erykah Badu from:『J Dilla Remixes』
再びエリカ客演曲。今度はコモン作品。そーいえばこの2人って付き合ってたんですよね!?別にだからどうっていう訳でもないけど(笑)
■12.Otherside Of The Game Erykah Badu from:Baduizm
ラストはしっとりめで。この曲とは関係ないけど、今年出たエリカ・バドゥのシングル曲「Honey」のPVは有名黒人音楽アルバムをパロッた衝撃(笑撃)の傑作。音楽ファンならまず楽しめるので、未見の方は是非!!

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コメント

はじめましてM.Jといいます。「湯浅学 CKB」でGoogleで検索かけて来ました。

ソウルクエリアンズ周り一時期ほどリース料は減ったけど今回のこのerikah様のでみんな頑張ってるんだろうな~と思いました。

それにしてもBLOG拝見させていただいたんですが音楽へのツボの広さと愛情が読んでいて嬉しくなってしまいました。

また遊びにきたいと思います!!よろしくお願いします。

投稿: M.J | 2008/06/07 12:51

M.Jさん、はじめまして。コメントありがとうございます!
それ、うれしい検索ワードだなあ(笑)
ぜひまたよろしくお願いします。
更新サボり気味だけど、がんばります!

投稿: 夏 | 2008/06/07 14:44

こんにちは。
セレクト、どうも有り難うございます。
先日、セレクターの数人とチャットした時に、
「全部ラップのセレクトだとどうです?」なんて
会話が少し出たばっかりだったので、
その後にこのセレクトが届いた時には、
少し驚きました(^ ^;。
全曲ではないけれど、
若い世代の夏さんらしいセレクトだと思いました。
手持ちは1のみですが、
エリカ・バドゥが出てくる曲は
すぐに彼女だとわかりますね。
プロモも何回見ても面白い。
ディアンジェロは、
彼よりも元妻の方が好みなんですが、
やっぱりこんなの聴くと、
ちゃんと買って聴かないと、と。
J Dillaも亡くなってから、
名前を意識したクチなんだけど、
ファーサイドの「RUNNIN'」などを手がけた
Jay Deeの事なんですね。
多分意識せずに聴いたことがあるんじゃないのかな。
あらためてその仕事ぶりを
再確認したい気にはなりました。
ところで、2の
「If you were worried 'bout where〜♪♪」の
後の歌詞を、「風の噂を、言葉いつ上は〜♪♪」と
空耳してしまうのは一人だけ?(^ ^;。

投稿: 田口 士 | 2008/06/08 23:03

田口 士さん、セレクト感想ありがとうございます!
>「全部ラップのセレクトだとどうです?」
えっと、あの、一昨年秋に初めてセレクト合戦に参加させていただいたときにも似たようなセレクトをやってたりします(^^;
http://ordinaryday.txt-nifty.com/odlog/2006/11/s_aca9.html
>若い世代の夏さんらしいセレクト
いやあ、おそらく田口さんよりは年下かな、と思いますが、決して若くも無いんですけどね(^^;
ちなみにクエストラヴやエリカ・バドゥは同学年ですな。
>ディアンジェロの元妻
アンジー・ストーンですな。彼女もいいですよねえ。
>Jay Deeの事なんですね。多分意識せずに聴いたことがあるんじゃないのかな。
ちょっとでもヒップホップを聴いたことある方ならきっと耳にしていると思いますよ。ア・トライブ・コールド・クエストの4、5枚目、そのQティップのソロ作、他にもバスタ・ライムスとか演ってます。作風はかなりバラバラなんですが、楽器演奏の素養もあるらしく、ヒップホップ・トラックの中では、ほんのりミュージシャン・シップを感じさせる辺りが個性なのかなあ、とかそんな印象ですかね。ぼくもそんなにマニアックに聴き込んでいる訳ではないのですが・・・(^^;
>「風の噂を、言葉いつ上は〜♪♪」
そうかなあと半信半疑で何回か聴いているうちに、ホントにそう聴こえてきちゃったじゃないですか(笑)

今後ともよろしくお願いいたします!

投稿: 夏 | 2008/06/09 02:27

こんにちは。結構何回も聞かせていただいてます。
私はヒップホップには詳しくないのですが、1からいきなりやられました。何回聴いても飽きないですね。全体に大人の雰囲気、しかも自分がいい男になったような、男前な空気がありますね。

それから4のようなちょっと田舎っぽい感じもいいですね。フェラ・クティと聞いてなるほどと思いました。ディアンジェロはこの手のアルバムガイドには必ず出てくる名盤のようですが、今回初めて聴いてやはりいいですね~。あと私のベストトラックは11ですね。「ここが山場だな!俺にはわかっているぜ!」と思いましたよ。しかし夏さんの解説ではサラッと流されているので、ちょっとカクッとなりました(笑)。是非またこの路線でよろしくお願いします。

投稿: ankoro | 2008/06/21 15:44

セレクト聞きました。
ソウルクウエリアンズという存在は、まるで知りませんでしたが、大変興味ぶかいですね。
クールなようなホットなような、「悪魔のような音楽」なんて表現が適切かどうかわかりませんが、そんな感じがしました。

特に3から6までには、はまりました。
3曲目はミュートしたペットがかっよくて、クラクラしますね。ラップ嫌いにも全然抵抗なしです(^^)
4曲目はイントロからかっちょいい~ですね。後半の展開もゾクゾクしました。これは間違いなくベストです。
フェラ好きなんですよ。オン・ザ・コーナーもね♪
5曲目は、マイルス生きていたらこんなことやりそうだな~♪という印象。このノリはジュジュかな。
6曲目は、スティヴィワンダーがアフロだったら、こんな音をやりそう♪なんて印象。
ヴォーカルもコーラスも凄いですね~。声の魔術。

12曲目も、聞かせますね、これも良かったです。

ファンクは好きなんですが、そいうえば、最近ご無沙汰でした。
また血が騒いできました。
大変楽しめました。ありがとうございました。

投稿: SHINODA | 2008/06/22 18:49

ankoroさん、セレクト感想ありがとうございます!!
>結構何回も聞かせていただいてます
>全体に大人の雰囲気、男前な空気がありますね。
うれしいです(^^)
確かに「ゴッドファーザー」感というか「大門軍団」感とかあるかもしれません。
ああ、しかしあらためて思うに、ぼくはこのソウルクエリアンズやヒップホップ系に限らず、男前な音楽はすごく好きかも・・・もちろん自分は男前じゃないけど(^^;
>「ここが山場だな!俺にはわかっているぜ!」~、ちょっとカクッとなりました(笑)
なはは、すんません(笑)。いやあ、ある意味、山場ですよ。ankoroさんが正しいです!
ジャズ~ファンク~ソウル色の強い前半からJディラ制作のヒップホップトラックが続く中盤の流れを、エンディング前にエリカのボーカルでグイっとまとめられれば・・・と思ってこの位置に配置しました。解説があっさり目なのは、ベタベタのラブソングを恋人同士(当時)で歌っているというのに、テレたから、かな(笑) でも、いい曲ですよ。大好き。
>是非またこの路線でよろしくお願いします。
いやあ、間に受けますよ(笑)
今後ともよろしくお願い致します。


SHINODAさん、セレクト感想ありがとうございます!!
>「悪魔のような音楽」
ぼくもディアンジェロを最初に聴いたときに、そう感じました。ぜひディアンジェロの『Voodoo』というアルバムは聴いて欲しいなあ、と思います。
>ファンクは好きなんですが~また血が騒いできました
たしかに血が騒ぎますよねえ、ファンク。実はぼくもこのセレクトを作りながら、JBやPファンク、スライなどひっぱり出して聴いてたりしましたよ。21世紀にもソウルやファンクの音楽とマインドが受け継がれているのが、なんかうれしいんだよなあ。
今後ともよろしくお願い致します。

投稿: 夏 | 2008/06/23 16:14

興味はあれども、なかなかつっこんで聴きこむまでには至らないジャンルをまとめてくれたありがたいセレクトで大変重宝しています。ちょうどエリカ・バドゥの新譜を買ったばかりでもあり、いいタイミングで聴くことができました。ディアンジェロは発売当初に聴いたときはなんとも不思議な音楽だなあ、という感想しかもたなかったのですが、今こうして改めて聴くと、う~ん、カッコイイじゃないですか!フェラのトリビュートは昔よく聴いた一枚で、「Water No Get Enemy 」はやはり名曲ということを再認識しました。最近ヒップ・ホップに改めて興味が湧きつつある私にとって、とても楽しくうれしいセレクトでしたよ。どうもありがとうございました!

投稿: 風来坊 | 2008/06/23 23:03

>風来坊さん
セレクト感想ありがとうございます!
>エリカ・バドゥの新譜
ぼくもそれを聴いて(かつ「BMR」誌の特集を読んで)今回のセレクトをつくったんで、合わせて聴いていただけるとうれしいです!エリカ新譜の「TELEPHONE」という楽曲はJディラに捧げられています。本セレクトを聴いた後に聴くと一層グッときます(^^)
ディアンジェロも「聴いた瞬間にガッツポーズ!」ってなタイプの音楽では無いですもんね。風来坊さんの感想よくわかります(^^)
>最近ヒップ・ホップに改めて興味が湧きつつある私にとって、とても楽しくうれしいセレクトでしたよ
ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします!

投稿: 夏 | 2008/06/28 17:40

感想をはてなに書きました。
http://d.hatena.ne.jp/kobbanova/20080630
ヒップホップ(特にメロウなもの)を聴いていきたい気分だったので、サンプラーとしてもありがたいセレクトでした。
どうもありがとうございました!

投稿: kobbanova | 2008/06/30 23:57

聞かせていただいてます!
古いSPのようなオープニングからはその後の展開が全く想像つきませんでしたが、グルーミーなプログレSSW風なパートに突入したあたりで思い出しました!そのエリカ・バドゥにコモン、ルーツ、ディアンジェロと、特に序盤は馴染みの曲や聞き覚えのある歌声が続くのに、どうにもテーマが分からず悔しかったのですが、ソウル・アクエリアンズというのは全然知りませんでしたよ(笑)。そうかあ、そういう大門軍団があったんですね~。
ジャズでメロウでアブストラクト時にアフロと、バラエティに富みつつも、抑制の効いたトーンで統一された選曲は、クールとしか言いようがないですね。いや、カッコエエ。それにしてもルーツは本当にシビれるなあ。大好きだったんですよ。
初聴曲では、スティーヴィー+プリンス?っていう感じのミステリアスなジャジー・ソウル6、格好良いイントロで持っていかれるカーティスティックなメロウR&Bの8、アブストラクトな深海メロウ感に満ちた9といったあたりが特にお気に入りです。
そういえばエリカ・バドゥの新譜はメチャクチャ気になっていながら、まだ聴けてないんで、早く買わなきゃ・・・。というわけで、どうも、ありがとうございました!

投稿: trippy | 2008/07/01 23:47

>kobbanovaさん
感想リンクどうもです!

>trippyさん
セレクト感想どうもです(^^)
>そういう大門軍団
わははは。黒岩軍団でもいいですけど(^^;
まあ、ソウルクウエリアンズの場合は、なんか関係性もクールなんですよねえ。
一応、Jディラもいないし(泣)、「ソウルクウエリアンズ」という括りはもう存在していないみたいですが、エリカ新譜にもクエストラヴ、ジェイムス・ポイザーが参加していますし、まだ未聴ですがアル・グリーンの新譜(!)なんてのもこの2人でプロデュースしているそうで、人脈としてはまだ続いている感じもアブストラクトで(笑)、いーですね。
trippyさんもこの辺り、お好きのようなので、逆にざっくり「これ系」のおすすめとかあったら教えてください。
今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: 夏 | 2008/07/02 12:54

遅くなりました。やはり4曲目が僕には一番。フェラ・クティの名前は知ってましたが、何しろワールド関係もうといもんで。僕は70's半ばのトラフィックを強く連想しまして、長めの曲ですけど、もう何度も繰り返して聞いてます。あと12曲目ですね。

次回もよろしくです。

投稿: フィニル | 2008/07/10 16:24

>フィニルさん
セレクト感想ありがとうございます。
>70's半ばのトラフィック
そう言われてみれば、そんな感じもありますね。トラフィックもパーカッションとか鳴っててグルーヴィーな曲ありあmすもんね。なるほどなあ、トラフィックももう一度聴いてみよう!

今後ともよろしくお願い致します。

投稿: 夏 | 2008/07/10 17:47

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